2011年12月7日水曜日

日本酒の話でも。

各地で雪が降ってますな。今日というより昨日や一昨日ですが。
比較的暖かい、というのは今でも思うところですが、寒いことに変わりはないよなあ、とか。
冬服を準備せねばなりません。去年どんな服着てたか覚えてないや。


さて。

タイトルにある通り、少し酒の話でもしましょうか。
主に、というか日本酒の話。焼酎についてはまたいつか。




まず、日本酒というのはお米と水、その他酵母や麹を主に使用して作られる日本のお酒です。
アルコールは大体15度前後、高いものもありますがある度数を越えると法的にはリキュールとして扱われます。確か22度以上。
お米や水が味を左右するのは言わずもがな。
麹は米のデンプンをブドウ糖に分解し、酵母はブドウ糖をアルコールに変えながら味の質や香りを作ります。

まあ大雑把にいくとこんな感じです。


で。

日本酒は大きく分けるとふたつあります。
ひとつ、醸造アルコールを添加して味をキッチリ締めつつ吟醸香を引き出したもの。こちらは「本醸造」と呼ばれます
ふたつ、醸造アルコールを添加せず、米の旨味をそのままにしたもの。こちらは「純米酒」と呼ばれます。
純米酒を名乗るにはいくつかの条件があり、「米麹の総重量が15%以上」「白米は3等以上の格付けの玄米又はこれに相当する玄米」であることなど。

醸造アルコールには味の輪郭を作るには持ってこいでして、「スッキリとした」お酒にする際に用いられたり、吟醸系のお酒の「吟醸香」を引き出すために用いられます。
作っているわけじゃないのでその辺は蔵元さんに聞いてみたいところです。


次。

吟醸や大吟醸などの名称について。
これには精米歩合と香りが関わってきますが、精米歩合を少しばかり。

日本酒造りの工程に、精米という部分があります。
これは米を削る作業。なんでそのようなことをするかというと、米の外側と内側では成分構成が違うからです。
大雑把にいうと、内側にはデンプンが多く、外側にはタンパク質や脂肪が多く含まれています。
日本酒造りにおいて、脂肪やタンパク質は雑味となります。
そのため外側を削る。雑味をできる限り減らし、デンプンの割合を上げる。
この作業は米を砕かずに削る、という繊細な作業です。水分量にも削る際の摩擦熱にも気を払いながら、求めるお酒のために米を削る。
この削り具合、米の何パーセントを残したか、ということが精米歩合の値です。

精米歩合が60%以下で、香りの良いものは「吟醸酒」と呼ばれ、精米歩合が50%以下、特に香りの良いものを「大吟醸」と呼びます。
デンプンの割合が高ければその分酵母が繁殖しやすく、味の質がよく香りもよくなります。

上記に上げた純米酒と合わせ、日本酒の種類はこんなところです。
1.醸造アルコールを使用した、「本醸造」
2.醸造アルコールを使用しない、「純米」
3.精米歩合が60%以下、香りのよい本醸造「吟醸」
4.精米歩合が60%以下、香りのよい純米「純米吟醸」
5.精米歩合が50%以下、特に香りのよい本醸造「大吟醸」
6.精米歩合が50%以下、特に香りのよい純米「純米大吟醸」

だいたいでする。

この名称の前に「特別」とついているものは、もう一ランク上げることが可能ながらもあえてそのランクにしているものです。
有名どころだと久保田の千寿ですかね? あれは特別本醸造だった気がする。吟醸規格の本醸
造。

吟醸や大吟醸が高いのは精米もそうですが、その後の麹や酵母の仕込みにも高い技術がいるからですね。
単純に削れば削るほど米が必要ということもあるのでしょうけど。


なんかそろそろWikipedia見た方がいいんじゃないかという気がしてきたよ。
どうしたもんか。まあいいか。


あとは生酒、原酒、など。

日本酒には「濾過」「火入れ」という工程があり、この工程をどうしているかによって「原酒」「無濾過酒」「生酒」「生貯蔵」「生詰」と呼ばれます。

「無濾過酒」というのは読んで字のごとく、濾過しない。
濾過という作業は色を無色透明に近づけたり、細かい滓(おり)や雑味を取り除く工程です。
自然な状態の日本酒、ということで好む人も多いようです。

「原酒」は割り水や加水を行わない日本酒。
その他の日本酒に比べ、アルコール度数は高めです。
無濾過原酒となるとずっしりとした味わいと濃い舌触りなどが楽しめます。
個人的にはこの原酒が好きです。

「生酒」「生貯蔵」「生詰」というのは火入れの作業をどうしたかにより分けられます。
基本的に火入れというのは貯蔵する前に一度、瓶詰の際にもう一度行われます。

「生酒」はこのうちどちらも行わない。火入れを一度もしない日本酒です。
「生貯蔵」というのは貯蔵する前の火入れを行わない。生のまま貯蔵し、瓶詰めをする前に一度火入れを行う日本酒です。
「生詰」は生貯蔵とは逆で、貯蔵前に火入れを行います。その後貯蔵し、そのまま火入れをせずに瓶詰め、出荷。

生酒は火入れをしないため華やかな香りがあるのがほとんどですが、劣化しやすく鮮度には注意が必要で冷蔵保存が必要です。

日本酒の生にはこの三種類があります。
それぞれで特徴が違いますので、飲み比べてみるのも面白いと思います。


さって、だいたいこんなもんでしょうか。
こういった名称と銘柄を組み合わせ、日本酒の名となります。
同じ銘柄でも様々あるのはこのためですね。

銘柄の傾向として、蔵元の代表作や自信作にはその蔵の名、又は杜氏(日本酒造りの専門家。監督のような人)の名を入れることが多いようです。

例えば廣木酒造の「飛露喜」。



黒龍酒造の「二左衛門」。初代蔵元の名です。

他にもいろいろありますが、探してみてのお楽しみ、ということで。


いやまあこんなもんでしょうか。
長々と書いてきましたが、いやあ……



読みにくい。




申し訳ないありませぬ……。
なんか書き始めたら止まらなくてさ……。
生もと造りや山廃仕込みも書きたかったけどさすがに長くて自分で嫌になったんだよ……。


ということで個人的なオススメを書いてきます。

有名所だと飛露喜や十四代、越乃寒梅や〆張や黒龍など様々ありますが、この辺はオススメせずとも飲む人は飲むしいいかなーとか。

ということで福島の酒をば。

大七酒造「純米 生もと」

大七といえば生もと造り。
そんな酒蔵大七酒造の主軸商品(だと勝手に思ってるんですが合ってるんでしょうか)。

飲めばわかるけど、かなり美味しい。
口当たりは良く、香り味ともに文句なしの一品。
冷酒もよし、燗もよし。この時期ならば鍋と共に燗をつけてちびちびとやるのもいいですなあ。

機会があれば是非。
4合瓶で1,000円強です。安いのです。一押しなのです。


ということで紹介は一本で終わりー。
終わらないと終わらないんだよ……。なんだよこの情熱……。


ともあれ明日は日本酒を仕入れに行きつつ、まだ飲んでない蔵元のお酒を購入してこようと思います。
たぶん会津娘と奈良萬。どちらも福島ですよー。今のところ福島の日本酒を広める、という目標ですので。


さーてと、もらった自然郷を飲みつつだらだらするよー。

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